公開日 2022年6月23日 最終更新日 2023年3月14日
住宅ローン選びにおいて、自分はいざどの銀行の住宅ローンを選ぼうか?と比較検討する際、ひとつの材料になるのが団体信用生命保険(略称:団信)の保障内容の違いです。
従来の団信は、死亡したときと高度障害状態(※1)になった際に保障されていましたが、近年は保障の範囲も拡がりを見せており、銀行ごとに内容も非常に複雑で比較しづらいため、
・一体どの住宅ローンが良いのかわからない…
・自分たちにとってどの住宅ローン最適なのか???
などのご相談もよくいただきます。
今回は大阪や兵庫など関西に拠点を構える銀行の住宅ローン選び・比較において、1つのポイントとなる団体信用生命保険(団信)に絞りベスト5の特徴をご紹介します。
(※1)高度障害状態とは、責任開始日以後の傷害または疾病を原因として、保険期間中に所定の高度障害状態に該当された場合に対象となります。
1.両眼の視力を全く永久に失ったもの
2.言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったもの
3.中枢神経系または精神に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの
4.胸腹部臓器に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの
5.両上肢とも、手関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
6.両下肢とも、足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
7.1上肢を手関節以上で失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
8.1肢の用を全く永久に失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったもの
団体信用生命保険(団信)の仕組みについて
1.団体信用生命保険(団信)とは?
団体信用生命保険(団信)は住宅ローンの債務者が「死亡または高度障害」に該当した場合に保険会社から保険金が支払われて、住宅ローンの残高がゼロになるという保険(保障)です。民間の保険会社の生命保険は「死亡または高度障害」に該当すると残されたご遺族に保険金が支払われるのに対し、団信は残されたご遺族が以後の住宅ローンの返済をする必要なしに今まで通りの家に住み続けることができるという仕組みです。
2.銀行の団体信用生命保険(団信)は強制加入、フラット35の団信は任意加入
ほとんどの銀行は団信の加入を住宅ローンの債務者に義務付けています。つまり、団信に加入しなければ住宅ローンを借りることはできません。ただし、例外もあり、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する最長35年の全期間固定金利の住宅ローン「フラット35」は団信加入が任意で、加入しない場合は住宅ローンの金利負担が0.2%削減されます。フラット35の場合、団信に加入しなければ月々の住宅ローンの返済額がお安くなるということです。
3.持病があると団体信用生命保険(団信)に加入できない場合も
また、団信は生命保険なので、加入前にもともと疾患がある場合などは加入できないケースもあるので注意が必要です。民間の銀行のほとんどは団信に加入できなければ住宅ローンを組むこと自体ができないのです。(銀行によっては持病をお持ちの方でも団信に加入ができるように、加入条件を緩和したワイド団信があります)✱ワイド団信は通常の団信に比べて金利が高くなります。
4.団体信用生命保険(団信)の保障範囲は幅広くなった
団信は通常、「死亡または高度障害」の状態になった場合を保障し、保険料は無料です(実際には住宅ローンの金利に含まれています)。また、近年は利用者の幅広いニーズに対応すべく、死亡や高度障害の保障に加え特約として「がん保障」「3大疾病保障」「7大疾病保障」「8大疾病保障」「全疾病保障」などに対応した団信も登場してきています。さらに、一定期間の入院や就業不能期間中は月々の住宅ローンの支払いが免除される「月次返済保障」など、一定期間住宅ローン残高の一部だけを保障する団信もあります。こうした特約は通常の住宅ローンの金利に0.2〜0.3%程度上乗せする(金融機関により異なります)ことで付帯することができます。
団体信用生命保険(団信)は大きく分けて4種類に分類できる
各銀行によってさまざまな団体信用生命保険(団信)が存在しますが、それらは以下の大きく4種類に分類することができます。
- 一般団信(死亡・高度障害保障)
- がん特約付団信
- 3大疾病・7大疾病・全疾病特約付団信
- ライフサポート特約付団信
それ以外にも銀行によっては自然災害補償などの選択肢も一部ありますが、上記4種類が主要な保障になります。
これら4種類の中から自分たちにとって必要な保障はどれなのかをしっかりと見極める必要があります。
がん団信
がん団信は、お借入日から起算して90日を経過した日の翌日以降に「がん(所定の悪性新生物(※2))」と医師により診断確定された場合に保険金が支払われる団信です。(※3)
がん団信に加入することで条件を満たすとローンの残債が保険金から返済され、ローンの債務者ががんにかかり後遺症などにより働くことができなくなったり、最悪の場合、万が一のことがあった場合に残されたご家族の経済的な負担を減らすことができるのです。
「がん団信」には、「がん(所定の悪性新生物)」と診断確定された場合に住宅ローン残債の50%が保障される「がん50%保障団信」と住宅ローン残債すべてが保障される「がん100%保障団信」を取扱いしている銀行があります(各銀行によって団信の名称は異なる場合があります)。
一般的に、がん50%保障団信は金利上乗せが無い金融機関が多く、がん100%保障団信は金利に年0.1%~年0.2%程度上乗せになる金融機関が多い傾向にあります。保障が手厚くなる半面、住宅ローンの返済額が上がってしまうのがデメリットになるため、住宅ローンにおいてがん団信を検討する場合は、ご年齢や家族構成、ご親族のご持病の背景やご自身の生活環境などを考慮した上で選択することをおすすめします。
(※2)がんの保障のうち、上皮内がん(非浸潤がん・食道上皮内がん・大腸粘膜内がん等)や、皮膚の悪性黒色腫以外の皮膚がんはがん診断保険金の支払い対象から除かれます。*銀行により異なります
(※3)責任開始日からその日を含めて90日以内にがんと診断確定された場合など、保険金が支払われない場合もあります。
3大疾病・7大疾病・8大疾病・全疾病保障団信
3大疾病保障特約付団信とは?
3大疾病保障団信は、がん・急性心筋梗塞・脳卒中と医師から診断され、所定の症状に達した場合、住宅ローン残高が0円になる特約付きの団信です。
- 悪性新生物(がん)の場合
お借入日から起算して90日を経過した日の翌日以降に「がん(所定の悪性新生物(※2))」と医師により診断確定された場合に保険金が支払われます。(※4)(※5)
(※4)がんの保障のうち、「悪性黒色種を除く皮膚がん」および「上皮内がん」はがん診断保険金の支払い対象から除かれます。*銀行により範囲は異なります
(※5)責任開始日からその日を含めて90日以内にがんと診断確定された場合など、保険金が支払われない場合もあります。
- 急性心筋梗塞・脳卒中の場合
お借入日以降に急性心筋梗塞または脳卒中を発病し、その疾病により以下の【1】【2】いずれかの状態に 該当された場合に特約保険金が支払われます。
【1】.医師の診断を受けた日から60日以上所定の状態が継続したと診断された場合
【2】.治療を直接の目的として所定の手術を受けたとき
【特約保険金が支払われない場合の例】
・急性心筋梗塞で医師の診断を受けた日から59日以内に労働制限が必要なくなった場合
・脳卒中で医師の診断を受けた日から59日以内に後遺症がなくなった場合
・急性心筋梗塞または脳卒中で医師の診断を受けた日から所定の状態が継続していたが、60日以上継続する前にこの特約の被保険者でなくなってしまった場合
7大疾病保障特約付団信とは?
7大疾病保障特約付団信の補償対象となる7大疾病は、上記で説明した3大疾病(悪性新生物(がん)・脳卒中・急性心筋梗塞)に加え、4つの生活習慣病(高血圧性疾患・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変)と医師から診断され、所定の症状(※6)に達した場合、住宅ローン残高が0円になる特約付きの団信です。
4つの生活習慣病での保障条件は銀行によって異なるので注意が必要です。
(※6)「所定の症状」は、各金融機関によって違いがありますので、詳細は金融機関にご確認下さい。
例えば、三菱UFJ銀行では、4つの生活習慣病(高血圧性疾患・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変)と医師から診断され就業障害(※7)が30日を超えて継続したら住宅ローンの月額返済額を最長1年補償し、就業障害が1年30日を超えて継続したら住宅ローン残高が0円になります。
(※7)いかなる業務にも従事できない状態(就業障害)とは *三菱UFJ銀行ホームページより引用
7大疾病で入院または医師の指示による自宅療養により、被保険者の経験や能力に応じたいかなる仕事もまったくできない状態をいいます。なお、被保険者が死亡した後は、いかなる場合でも就業障害といいません。
例えば、会社員の場合、終日出社できず他の仕事(軽作業や事務作業等)もまったくできない状態、医師の場合なら終日休診で他の仕事もできない状態です。この場合、営業活動や医療行為ができなくても、他の業務(事務等)が可能な場合はお支払いの対象となりません。
午前中休んで午後就業する場合等は、”いかなる仕事もまったくできない”状態には該当いたしませんので、保険金のお支払対象にはなりません。一般に入院中は”いかなる仕事もまったくできない”状態に該当いたしますが、自宅療養の場合は「医師の指示による自宅療養」が保険金のお支払対象となります。
「いかなる業務にも従事できない状態」であるかの確認にあたっては、医師の診断書、あるいは医師への事情確認、就業障害状況報告書や被保険者ご本人への事情確認等によって確認させていただきます。
8大疾病保障特約付団信とは?
8大疾病保障特約付団信の補償対象となる8大疾病は、上記で説明した7大疾病(悪性新生物(がん)・脳卒中・急性心筋梗塞)と4つの生活習慣病(高血圧性疾患・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変)に慢性膵炎を追加した保障で、それら疾病を医師から診断され、所定の症状(※8)に達した場合、住宅ローン残高が0円になる特約付きの団信です。
(※8)「所定の症状」は、各金融機関によって違いがありますので、詳細は金融機関にご確認下さい。
例えば、三井住友銀行では、5つの重度慢性疾患高血圧・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎と医師から診断され就業不能状態(※9)が1か月を超えて継続したら、住宅ローンの約定返済相当額を最長12ヵ月間保障し、就業不能状態が13か月を超えて継続したら住宅ローン残高が0円になります。
(※9)就業不能状態(就業できない状態)とは *三井住友銀行ホームページより引用
就業不能状態(就業できない状態)とは、被保険者本人の経験・能力に応じたいかなる業務にもまったく従事できない状態をいいます。就業不能状態は、医師の診断書等の資料に基づき保険会社が判断いたします。
全疾病保障団信とは?
全疾病とは、8疾病(がん((悪性新生物))、急性心筋梗塞、脳卒中、高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎の8つの病気の総称)として定められた疾病と、8疾病以外の病気やケガの2分類から構成されます。
主な保障内容は各金融機関によって違いがありますので、詳細は金融機関にご確認下さい。
例えば、住信SBIネット銀行では主な保障内容は、「月々のローン返済に対する保障」と「ローン債務残高に対する保障」となります。
「月々のローン返済に対する保障(就業不能信用費用保険金)」*住信SBIネット銀行ホームページより引用
疾病や傷害で所定の就労不能状態(※10)になった場合、月々の返済を保障します。
責任開始日※1以降に被った病気・ケガにより、責任開始日※1から3ヵ月を経過した日の翌日以降に就業不能状態となり、その状態が継続し、ローンの約定返済日が到来した場合、当該約定返済額が保険金として支払われます。ただし、8疾病以外の病気・ケガについては入院により就業不能状態となった場合に限ります。
また、8疾病以外の病気・ケガについては、免責期間が1ヵ月あります。
1回の就業不能状態に対する保険金のお支払いは、8疾病の場合12回分、8疾病以外の場合11回分を限度とします。また、ローンお借入期間中通算してそれぞれ36回分を限度とします。
(※10)就業不能状態とは被保険者本人の経験・能力に応じたいかなる業務にもまったく従事できない状態をいいます。
「ローン債務残高に対する保障」
就業不能状態が続いた場合、住宅ローン残高相当額が支払われます。
責任開始日※1以降の病気・ケガにより、責任開始日から3ヵ月を経過した日の翌日以降に就業不能状態となり、その日から12ヵ月を経過した日の翌日0時まで就業不能状態が継続した場合、その時点のローン債務残高相当額が保険金として当社宛に支払われ、債務の返済に充当されます。ただし、8疾病以外の病気・ケガについては入院により就業不能状態となった場合に限ります。
ライフサポート特約付団信
ライフサポート団信とは、一般団信や3大疾病の保障範囲に加え、病気やケガの原因を問わず、入院や自宅療養のため就業が困難となった場合に、住宅ローンの毎月返済相当額が保障され、(※11)所定の就業不能状態に該当した場合には、住宅ローン残高相当額が保障されるなど、従来の団体信用生命保険よりも、幅広く保障される商品です。
所定の就業不能状態が3ヵ月を超えて継続したら以後の継続している期間においては月々の住宅ローン返済を保障します。さらに、所定の就業不能状態が12ヵ月を超えて継続したら住宅ローン残高が保障されます。
*就業不能状態の期間等は各銀行によって条件が異なります
(※11)「所定の就業不能状態」について
以下の「入院」または「在宅療養」をしている状態を、保険金等のお支払い対象といたします。
「入 院」
「病院」もしくは「診療所」への治療を目的とした「入院」をしていること
上記の「病院」もしくは「診療所」とは、次のいずれかに該当したものとします。
①医療法に定める日本国内にある病院または患者を収容する施設を有する診療所
②上記①の場合と同様の日本国外にある医療施設
上記の「入院」とは、医師による治療が必要であり、かつ、自宅等での治療が困難なため、病院もしくは診療所に入り、常に医師の管理下において治療に専念することをいいます。
「在宅療養」
以下のいずれかに該当する状態にあり、医師の指示による「在宅療養」をしていること
①身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
②身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの
上記の「在宅療養」とは、日本国内にある自宅等(病院および診療所以外の場所をいいます。)で治療、養生に専念することをいいます。
FPによる大阪府兵庫県京都府の住宅ローン比較 おすすめベスト5「団体信用生命保険編」
ここまでご紹介した通り、世の中にはさまざまな種類の団信が存在しますが、今回はファイナンシャルプランナー(FP)の見地で大阪や兵庫など関西における銀行の住宅ローンを団信の保障内容に絞って比較していきます。
算定基準として団体信用生命保険の
・金利上乗せなし
という条件のもとで比較しております。
リサーチした金融機関(順不同):関西みらい銀行・りそな銀行・みずほ銀行・池田泉州銀行・みなと銀行・住信SBIネット銀行・楽天銀行・近畿ろうきん・三菱UFJ銀行・三井住友銀行・イオン銀行・京都銀行・南都銀行・紀陽銀行・但馬銀行・三井住友信託銀行・新生銀行・auじぶん銀行・JAバンク
同率1位 関西みらい銀行(生活習慣病団信〈入院プラスα〉(あんしん11α))
関西みらい銀行の「生活習慣病団信〈入院プラスα〉(あんしん11α)」の特徴として、
がんの診断確定時に住宅ローン残高がすべて保障される
・さらに100万円を受け取ることが可能(上皮内がん・皮膚がんと診断確定されたら50万円)*1回のみ
・10種類の生活習慣病で半年の継続入院で住宅ローン残高がすべて保障される
・病気やけがで入院が31日以上続き、以後30日経過ごとに月々の住宅ローン返済額が保障される
という特徴があり、それらが金利上乗せなしで受けることができる点がメリットといえます。
ネット銀行などがんの診断で住宅ローン残高が50%保障されますが、関西みらい銀行は100%保障です。さらに給付金も受け取れるのはメリットになります。
以下が具体的な保障内容です。
a.所定の悪性新生物(所定のがん)と診断確定された場合、住宅ローン残高0円に加え、一時金として100万円を受け取ることができる保障。上皮内がん・皮膚がんと診断確定されたら50万円を受け取れます。*上皮内がん・皮膚がんの診断確定は住宅ローン残高は0円にはなりません。配偶者さまががん(所定の悪性新生物)と診断確定されたら100万円を受け取れます。※お支払いは1回のみ
b.10種類の生活習慣病(糖尿病 ・高血圧性疾患 ・腎疾患 ・肝疾患・慢性膵炎 ・脳血管疾患 ・心疾患 ・大動脈瘤および解離 ・上皮内新生物 ・皮膚の悪性黒色腫以外の皮膚がん)で入院が継続して180日以上となった場合「生活習慣病長期入院時保障保険金」で住宅ローン残高が0円になります。*退院日の翌日から180日以内に同一の原因で再度入院した場合は、退院から再入院までの期間は、継続した入院となります。
c.病気やけがで入院が連続して5日以上となった場合、一時金10万円を受け取ることができます。
d.病気やけがで入院が連続して31日以上となった場合、それ以後は入院が継続して30日に達するごとに月々の住宅ローン返済額を保障いたします。
同率1位 みなと銀行(生活習慣病団信<入院プラスα>)
みなと銀行の「生活習慣病団信〈入院プラスα〉」の特徴として、
・がんの診断確定時に住宅ローン残高がすべて保障される
・さらに100万円を受け取ることが可能(上皮内がん・皮膚がんと診断確定されたら50万円)*1回のみ
・10種類の生活習慣病で半年の継続入院で住宅ローン残高がすべて保障される
・病気やけがで入院が31日以上続き、以後30日経過ごとに月々の住宅ローン返済額が保障される
と関西みらい銀行と同じ保障内容となっています。同率1位の関西みらい銀行とみなと銀行はグループ銀行ということもあり、同じ引受保険会社(クレディ・アグリコル生命保険株式会社)を使用しているのが理由です。
以下が具体的な保障内容です。
a.がん(悪性新生物)と診断確定されたら住宅ローン残高が0円になります。
b.10種類(糖尿病、高血圧性疾患、腎疾患、肝疾患、慢性膵炎、脳血管疾患、心疾患、大動脈瘤および解離、上皮内新生物、皮膚の悪性黒色腫以外の皮膚がん)の生活習慣病で入院が継続して180日以上となった場合にローン残高を保障します。退院日の翌日から180日以内に同一の原因で再度入院した場合は、退院から再入院までの期間は、継続した入院となります。
c.病気やけがで入院が連続して5日以上となった場合に10万円の給付、31日以上となった場合に月々の住宅ローンの返済額を保障します。
d.上皮内がん・皮膚がんと診断確定されたら50万円、がんと診断確定されたら100万円が受け取れます。
第3位 京都銀行(がん診断保険金特約付団体信用生命保険)
京都銀行の「がん診断保険金特約付団体信用生命保険」の特徴として、
・がんの診断確定時に住宅ローン残高がすべて保障される*債務者のご年齢によって条件付きのため要注意
という条件となります。シンプルにがん団信が金利上乗せなしで受けることができる点がメリットといえます。
ただし、京都銀行の場合は年齢条件があるため注意が必要です。*詳細は以下の保障内容にてご確認ください。
以下が具体的な保障内容です。
死亡・高度障害の保障に加え、初めて“がん”と診断確定されればローン残高が0円になります。上乗せ金利には年齢条件があり、満20歳以上満45歳以下は上乗せ金利なし。満46歳以上満50歳以下年0.2%金利上乗せとなります。
*さらに具体的な保障内容は直接京都銀行へお問い合わせ下さい。
第4位 住信SBIネット銀行(スゴ団信3大疾病50)
ネット銀行の住信SBI銀行の「スゴ団信3大疾病50」の特徴として、
・がんの診断確定、急性心筋梗塞や脳卒中で60日以上所定の状態が継続、もしくは所定の手術を受けた場合に住宅ローン残高の50%が保障される
・特定疾病(悪性新生物・急性心筋梗塞・脳卒中)や重度慢性疾患(高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎)で就業不能状態になり、ローン返済日が到来すると12ヵ月間月々の住宅ローン返済額が保障される
・特定疾病(悪性新生物・急性心筋梗塞・脳卒中)や重度慢性疾患(高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎)で就業不能状態になり、12ヵ月経過後に住宅ローン残高がすべて保障される
1位~3位の銀行と比較した場合、がんによる診断確定の場合に住宅ローン残高が50%だけ保障される点がマイナス点となりました。急性心筋梗塞や脳卒中での所定の条件での50%保障は3位の京都銀行と比較するとメリットとなります。がんは今や2人に1人がかかる病気であり(すべてのがんが団信の保障対象ではありませんが)がんに対する保障を重視した結果となりました。就業不能保険金も8大疾病の場合には入院に関わらず就業不能期間中ローン返済が最大12ヵ月間保障されるのも魅力の一つです。
以下が具体的な保障内容です。
a. 就業不能保険金:特定疾病(悪性新生物・急性心筋梗塞・脳卒中)または重度慢性疾患(高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎)により就業不能状態となり、その状態が継続し、就業不能状態である期間中のローン返済日が到来した場合、ローン返済相当額が最長12ヵ月分支払われます。8疾病以外の病気・ケガについては入院により就業不能状態となった場合に限ります。1回の就業不能状態に対する保険金のお支払いは、8疾病の場合12回分、8疾病以外の場合11回分を限度とします。また、ローンお借入期間中通算してそれぞれ36回分を限度とします。
b.債務繰上返済支援保険金:特定疾病または重度慢性疾患により就業不能状態となり、12ヵ月を経過した日の翌日午前0時まで就業不能状態が継続した場合、住宅ローン残高全額の返済に保険金が充当されます。ただし、8疾病以外の病気・ケガについては入院により就業不能状態となった場合に限ります。
c.「悪性新生物」と診断確定された場合,「急性心筋梗塞」「脳卒中」を発病し、60日以上所定の状態が継続したと判断された場合、もしくは所定の手術を受けた場合、ローン残高の50%の返済に保険金が充当されます。
住信SBIネット銀行の就労不能状態の見解(SBI生命被保険者のしおりより引用)
*自宅におる療養とは・・・身体の障害または疾病により、日常生活が制限を受けるかまたは制限を加えることを必要とするため、病院または診療所への通院などの最低限必要な外出を除き、活動範囲が家庭内に限られている状態をいいます。ただし、軽労働(梱包、検品等の作業のことをいいます)または座業(事務等のことをいいます)ができる場合は、自宅等における療養には該当しません。
第5位 楽天銀行(がん保障特約・全疾病特約付団体信用生命保険)
ネット銀行の楽天銀行の「がん保障特約・全疾病特約付団体信用生命保険」の特徴として、
・所定の就業不能状態が15日を超えて継続しているとき、毎月の返済額が保障され、1年超えで住宅ローン残高を保障
・がんと診断確定した場合ローン残高の50%保障。
がんによる診断確定の場合、住信SBIネット銀行と同様に住宅ローン残高が50%だけ保障されます。また、楽天銀行は就業不能状態になってから15日目で保障という条件があり、就業不能状態になるタイミングによっては住信SBIネット銀行の就業不能状態になってから次のローン返済日が到来すると保障という条件に対してメリットにもデメリットにもなりえます。
以下が具体的な保障内容です。
a.就業不能給付金:所定の就業不能状態(※12)が15日を超えて継続しているとき、毎月の返済額を保障】就業不能保険金:【所定の就業不能状態(※12)が1年をこえて継続したとき、債務残高返済に充当】
※12 就業不能状態とは次のいずれかの状態をいいます。(死亡したときおよび傷害または疾病が治癒したときは、いかなる場合でも就業不能状態とはいいません。)
・(1)傷害または疾病の治療を目的として、病院または診療所において入院をしている状態
・(2)傷害または疾病により、以下のいずれかに該当する状態にあり、医師の指示による在宅療養をしていること
①身の回りのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
②身の回りのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの
b.がんと診断確定した場合ローン残高の50%保障。
FPによる大阪府、兵庫県、京都府の住宅ローン比較おすすめベスト5
今回は大阪や兵庫、京都など関西における金融機関の住宅ローンの団体信用生命保険の保障内容に絞り、金利上乗せがないもので比較してみました。保障を手厚くしたい、でも住宅ローンの金利は低いほうがよいというニーズに対応できる住宅ローンは存在します。団体信用生命保険の保障の手厚さだけでなく、住宅ローンには様々な選択の要素が存在します。また、住宅ローンの返済方法は今後の人生設計に密接に関係するため、実際に自分の家族にぴったりな住宅ローンは自分で探すのは困難です。住宅ローン選びも住宅展示場や不動産会社を訪れて物件見学をする前にすべきことのひとつですので、順序を間違えないように準備をしていきましょう。
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