公開日 2024年2月2日 最終更新日 2024年2月2日
皆さんはマイホーム購入にあたって、ライフプランは作成していますか?
ライフプランは、マイホーム購入においてあらかじめ作成すべき大変重要な作業です。なぜなら、自分たちにかかるお金はマイホームの購入費用だけでなく、日々の生活費、これから子供にかかる教育費、定年退職後の老後資金など多岐にわたるため、マイホーム購入においては、それらがどれぐらいかかるのか?あらかじめ把握して準備しておく必要があるからです。
ライフプランを作成しなければ、今後の人生に掛かるお金の全体像を把握することができないといっても過言ではありません。
前回の記事では、ライフプランとは?から始まり、マイホーム購入において失敗しないための大まかなライフプラン作成方法、ハウスメーカーや不動産会社の作成する資金計画とファイナンシャルプランナー(FP)の作成するライフプランの大きな違い、ファイナンシャルプランナーの役割などを解説させていただきました。
前回の記事はこちら↓:マイホーム購入における住宅予算はライフプランで明確にできる
今回は、具体的な正しいライフプランの作りかたと、ライフプラン作成のポイントと注意点などについてわかりやすく解説していきます。ご自身でライフプランを立ててみたい方にはきっと参考になるでしょう。
マイホーム購入において、なぜライフプランが必要なのか?や、マイホーム購入を進める前に知っておくべきことについても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ライフプラン作成の流れ(収入編)
ライフプランの作成にあたって、まずは収入について整理してみましょう。
将来の年収がどのように変動するかをよく調べる
将来は現在の年収で一生涯変わらない・・・ということはほとんどないため、将来、年収がどのように変動していくのかを調べます。
実際にこの先どのように年収が変化していくのかが分かれば、ライフプランを作成する上で将来の見通しが非常に立てやすくなります。ひとつの調査方法は会社の賃金規定などを調べてみる方法が良いのですが、今の会社に勤め続ける場合であっても、社歴の浅い企業などに勤める場合は明確な規定がない場合もあり、将来の年収を把握することは実際に難しいものです。
そこで、別の手段として将来の年収を調べるために、年齢別の平均年収を参考にしてみると良いでしょう。
例えば、国税庁の公表している「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、各年齢別の平均年収は以下のような結果となっています。
【年齢別の平均年収】
年齢 | 平均年収 | |
男性 | 女性 | |
25歳~29歳 | 420万円 | 349万円 |
30歳~34歳 | 485万円 | 338万円 |
35歳~39歳 | 549万円 | 333万円 |
40歳~44歳 | 602万円 | 335万円 |
45歳~49歳 | 643万円 | 346万円 |
50歳~54歳 | 684万円 | 340万円 |
55歳~59歳 | 702万円 | 329万円 |
60歳~64歳 | 569万円 | 267万円 |
国税庁統計データをもとに㈱Erwinが作成
男性は年齢を重ねるごとに年収が上がる傾向にありますが、女性はどの年齢でもそれほど大きな変動はありません。
また、定年を迎える60歳~64歳では、男女ともに年収が大きく下がっています。
以上の統計データは年齢別平均給与についてですが、平均給与を業種や事業所規模別に分けた統計データなどもあるため、ご自身の年収に近いデータを是非一度参考にしてみてください。
国税庁 :令和4年分民間給与実態統計調査
転職予定などがある場合は年収の変化に注意する
ライフプランの作成において、転職予定など年収の変化が予想される場合には、その点についても注意しておきましょう。
同じ業種へ転職する場合は、会社によって年収に差があるため、明確な変化を予想することは難しいものです。
しかし、異業種へ転職予定の場合は、業種別の平均年収を参考にしてみると良いでしょう。
例えば、国税庁の公表している「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、以下のようになっています。
【業種別の平均年収】
業種 | 平均年収 |
製造業 | 533万円 |
卸売業・小売業 | 384万円 |
宿泊業・飲食サービス業 | 268万円 |
金融業・保険業 | 656万円 |
不動産業・物品賃貸業 | 457万円 |
情報通信業 | 632万円 |
医療・福祉 | 409万円 |
サービス業 | 377万円 |
国税庁統計データをもとに㈱Erwinが作成
この調査は、正社員に限られたものではなく、パートやアルバイトなども含まれています。
このため、「宿泊業・飲食サービス業」といった、パートやアルバイトなどの短時間労働者が多い業種は、業種全体の平均年収が低くなっているかもしれませんのでご注意ください。
また、転職する業種によっても平均年収が大きく変わりますので、マイホームを購入後に転職で年収が下ががってしまった結果、住宅ローンの返済に苦しむことになりかねないので、この点には注意が必要となります。
このように、転職前後のマイホーム購入は以後の年収の変動が大きくなる傾向があるため慎重に決断する必要があります。
国税庁 :令和4年分民間給与実態統計調査
退職金は老後資金に大きく影響を与えるため、詳細を調べておきたい
会社員や公務員にとって、退職金がいくらもらえるかによって老後資金のゆとりは大きく変わってきます。企業の規模や勤続年数、能力、業種などによっても大きく変わりますので、しっかりと詳細を把握しておきたいところです。勤務先の退職金規定はどうなっているのかを確認し、概算でも退職金額を把握しておきましょう。
退職金の規定がない場合は退職金に関する統計データを参考に
もしも明確な規定がない場合は、退職金に関する統計データが存在します。厚生労働省の令和5年就労条件総合調査によると、退職給付(一時金・年金)制度がある企業について、令和4年1年間における勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者に対しての退職給付データがあり、例えば「大学・大学院卒(管理・事務・技術職)」では退職給付制度計で1,896万円、「高校卒(管理・事務・技術職)」では、1,682万円、「高校卒(現業職)」では、1,183万円となっています。 (下記データ参照)
【退職給付(一時金・年金)制度の定年退職者1人平均退職給付額】
(勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者)*下記平均金額は退職給付制度計のデータです
年、勤続年数 | 大学・大学院卒
(管理・事務・技術職) |
高校卒
(管理・事務・技術職) |
高校卒
(現業職) |
令和5年調査計 | 1,896万円 | 1,682万円 | 1,183万円 |
勤続20~24年 | 1,021万円 | 557万円 | 406万円 |
勤続25~29年 | 1,559万円 | 618万円 | 555万円 |
勤続30~34年 | 1,891万円 | 1,094万円 | 800万円 |
勤続 35年以上 | 2,037万円 | 1,909万円 | 1,471万円 |
厚生労働省の令和5年就労条件総合調査をもとに㈱Erwinが編集・作成
厚生労働省 :令和5年就労条件総合調査
退職金の不確定要素は現段階のライフプランに含めないようにする
例えば、会社が設立直後で今は退職金制度がないが、将来的に制度ができるかもしれない・・・など、将来の退職金の不確定要素が多い場合は、見込みが外れてしまうと将来のキャッシュフローが大幅に悪化しかねないため、現段階では見込みとしてライフプランに含めないのがセオリーです。
年金収入は「ねんきん定期便」を活用する
定年退職後の主な収入となる年金については、「ねんきん定期便」を活用します。
「ねんきん定期便」は、毎年誕生月にハガキや封書で郵送されます。
50歳未満では、「これまでの加入実績に応じた年金額」欄が将来受け取ることのできる年金の年額です。
ただし、この額は、現時点で実際に納付済みの保険料から算出した金額のため、年齢を重ねるごとに記載される額は増えていきます。
特に、20代~30代では、「これまでの加入実績に応じた年金額」が低いので驚かれるかもしれませんが、年齢を重ねるごとに増えていくため心配はありません。
50歳以上になると、「老齢年金の種類と見込額(年額)」欄が表示されるようになります。
これは、現在の加入条件が60歳まで継続すると仮定した場合の、65歳から受け取れる年金の年額です。
ライフプラン作成の流れ(支出編)
ライフプランの作成にあたって収入について整理ができたら、次は支出について整理します。
日常生活でかかっている生活費を洗い出す
支出を整理するにあたり、家族の1ヶ月あたりの生活費の内訳を把握しておく必要があります。例えば、食費や水道光熱費、通信費などに項目分けができ、まずは1ヶ月あたりでどの項目にどれくらいのお金を使っているかを把握をしましょう。
下記のデータは総務省統計局が公表する令和4年「家計調査報告書」の家族構成ごとに分けた1ヶ月あたりの生活費の平均です。
【一人暮らしの生活費の内訳】
費用の項目 | 平均 | 男性 | 女性 |
住居費(寮、社宅、実家暮らし含む) | 36,380円 | 32,853円 | 41,613円 |
食費(外食費、酒代含む) | 35,014円 | 37,823円 | 30,921円 |
電気代 | 4,782円 | 4,789円 | 4,803円 |
ガス代 | 2,861円 | 3,026円 | 2,610円 |
上下水道代 | 1,481円 | 1,488円 | 1,470円 |
その他光熱費 | 34円 | 5円 | 74円 |
家具・家事用品代(家具、寝具、家事用消耗品など) | 3,664円 | 3,255円 | 4,259円 |
被服および履物代 | 7,977円 | 8,004円 | 8,039円 |
保健医療費(医薬品、医療サービスなど) | 5,531円 | 6,045円 | 4,655円 |
交通費 | 7,546円 | 7,562円 | 7,433円 |
自動車等関係費 | 7,026円 | 7,128円 | 7,021円 |
通信費 | 6,183円 | 6,275円 | 6,054円 |
教養娯楽費 | 22,488円 | 23,336円 | 20,877円 |
その他(諸雑費、小遣い、交際費、自動車等関係費など) | 19,951円 | 17,697円 | 23,301円 |
消費支出 | 160,919円 | 159,286円 | 163,130円 |
*総務省統計局が公表する令和4年「家計調査報告書」をもとに㈱Erwinが作成
参照:「家計調査報告書」(表番号2)2022年(令和4年)|総務省統計局e-Stat
※34歳未満の単身・勤労者世帯における生活費内訳を記載しています
※住居費は、家賃地代、設備修繕・維持、設備材料、工事その他のサービス等を指します。
※保険医療費は、医薬品、保健医療サービス等を指します。
※その他は、理美容、身の回り品、趣味嗜好品、交際費等を指します。
なお、住居費について、住宅ローンの返済額が生活費に含まれておらず、また、寮や社宅、実家暮らしなどで家賃がかかっていないケースも含まれているので、実際の金額よりも少なく見える点にご注意ください。
【二人暮らしの生活費の内訳】
費用の項目 | 平均 |
住居費(寮、社宅、実家暮らし含む) | 18,645円 |
食費(外食費、酒代含む) | 77,474円 |
電気代 | 12,678円 |
ガス代 | 5,232円 |
上下水道代 | 5,207円 |
その他光熱費 | 1,404円 |
家具・家事用品代(家具、寝具、家事用消耗品など) | 12,121円 |
被服および履物代 | 9,106円 |
保健医療費(医薬品、医療サービスなど) | 14,705円 |
交通費 | 4,310円 |
自動車等関係費 | 7,026円 |
通信費 | 12,595円 |
教育費 |
11,436円 |
教養娯楽費 | 26,642円 |
その他(諸雑費、小遣い、交際費、仕送り金、自動車等関係費など) | 79,308円 |
消費支出 | 290,863円 |
*総務省統計局が公表する令和4年「家計調査報告書」(二人以上の世帯)をもとに㈱Erwinが作成
参照:「家計調査報告書」(表番号2)2022年(令和4年)|総務省統計局e-Stat
二人暮らしの場合は、一部屋を共有して暮らすことから、一人暮らしと比較して「住居費」が安く済みます。
また、一人暮らしの場合と同様に住宅ローンの返済額が生活費に含まれておらず、寮や社宅、実家暮らしなどで家賃がかかっていないケースも含まれているので、実際の金額よりも少なく見える点にご注意ください。
人生の様々なライフイベントにおける支出を書き出す
まず、これから自分がどのような人生を送りたいのかを考えてみましょう。
そして、転職、結婚、出産、マイホーム購入といった人生設計を立てていきます。
その人生設計をもとに、どのようなライフイベントがあるかを書き出します。
例えば、「子どもは3人欲しい」といった人生設計を立てた場合、3人の子どもそれぞれの出産、進学、独立などがライフイベントです。
人生設計をもとにライフイベントを書き出したら、それぞれのライフイベントでどのような支出があるかを書き出します。
例えば、「出産」というライフイベントであれば、妊婦健診費用、分娩・入院費用、マタニティ・ベビー用品費などの支出があります。
主なライフイベントにかかる費用の目安について、以下にまとめましたので参考にしてください。
- 「就職活動費」約6万円 株式会社ディスコ キャリタス就活2022学生モニター調査結果(2021年10月)より引用
- 「結婚費用」約304万円 ゼクシィ 結婚トレンド調査2022調べ(1万円未満四捨五入)より引用
- 「出産費用」約47万円 厚生労働省「出産費用の実態把握に関する調査研究(令和3年度)の結果等について」より引用
- 「教育資金」約1,002万円 文部科学省「子供の学習費調査(平成30年度)」、「私立大学等の令和元年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」より引用
- 「住宅購入費」約3,605万円 住宅金融支援機構「2021年度フラット35利用者調査」より引用
- 「老後の生活費」月約26万円 総務省「家計調査年報(家計収支編)2021年」65歳以上夫婦のみの無職世帯より引用
- 「介護費用」約17万円 厚生労働省「令和3年度介護給付費等実態調査の概況」より引用(令和4年4月審査分)表記は保険給付額、公費負担額及び利用者負担額の合計額
- 「緊急資金」約60万円
何にどれだけのお金がかかるのかをよく理解する
ライフイベントにおける支出を書き出したら、それぞれにどれぐらいのお金がかかるのかを考えます。
同じライフイベントでも、人それぞれでかかる費用は異なるので、具体的なプランを考えながらどれぐらいのお金が必要になるのかを調べていきましょう。
例えば、「新婚旅行」というライフイベントの場合、国内旅行なのか海外旅行なのか、何泊するのか、何をするのか、などによって、かかるお金は大きく異なります。
自分の希望に応じてかかるお金を、ただ単に書き出すだけでなく、どれぐらいのお金がかかるのかを考慮した上で、具体的なプランを決めると良いかもしれません。
将来かかるようになる費用も考慮しておく
ライフイベントについて整理できたら、将来かかるようになる費用についても考えてみましょう。
例えば、現在が独身の場合だと、結婚や出産で家族が増えることによって、食費や水道光熱費、家賃などといった生活費が今よりもかかるようになります。
また、マイホームを購入した場合にはリフォームの費用がかかったり、子どもができた場合には塾や習い事の費用がかかったりすることが予想されます。
収入と支出の差額で適正な住宅予算がわかる
収入と支出を整理することで、適正な住宅予算を算出できます。
適正な住宅予算は赤字家計にならないことが大前提
収入と支出が整理できたら、1年ごとの収入と支出、貯蓄残高を表にまとめたライフプラン表を作成します。
収入と支出の差額が貯蓄金額となり、この貯蓄金額を貯蓄残高に反映していきます。
収入から支出を差し引いた貯蓄金額がマイナスの場合は、赤字家計だということです。
そうならないように、赤字家計にならない範囲で住宅予算を定めます。
家族構成や収入と支出の変化によって適正な住宅予算は大きく変わる
収入と支出の差額から適正な住宅予算は算出できますが、収入と支出はずっと一定ではありません。
結婚や出産によって家族構成や支出が変わったり、転職によって収入が変わったりします。
マイホーム購入による住宅ローンの支払いは、何十年もの長い間続くものです。
このため、マイホーム購入時点だけを見て住宅予算を設定するのではなく、収入と支出の変化を長い目で見た上で住宅予算を設定することが大切です。
ハウスメーカーや不動産会社の資金計画では住宅予算は不透明なままに・・・
ハウスメーカーや不動産会社でも、マイホーム購入の資金計画は立ててもらえます。
ハウスメーカーや不動産会社の作成する資金計画と、ファイナンシャルプランナーの作成するライフプランは似ていますが、この2つには大きな違いがあります。
ハウスメーカーや不動産会社の作成する資金計画は、多くの場合、「現時点」の収入と支出をもとに作成しています。
そのため、将来の収入と支出の変化を長い目で見た上での住宅予算設定が難しいのです。
収入と支出の変化を考慮した住宅予算の設定ができていないと、最悪の場合、ローンの返済ができなくなり、せっかく購入したマイホームを手放すことにもなりかねないため注意が必要です。
ライフプランは家族が健康な場合とそうでない場合を想定しておく
家族がいつまでも健康だとは限らないため、そうでなくなってしまった場合も想定しておくことが大切です。
本人と配偶者に万が一のことが起こった場合の対策を考える
家族全員が、いつまでも健康で元気にいられることに越したことはありませんが、実際にはそうはいかないこともあります。
収入面や家事・育児面において、家族を支える大黒柱となるのが本人と配偶者ですが、どちらか一方に万が一のことがあった場合、家計は大きく崩れてしまいます。
そうなった場合でも、住宅ローンの返済は続けなければならないため、そのような事態に陥った場合でも赤字家計にならないような対策をしておかなければなりません。
住宅費用は団体信用生命保険で完済が可能
本人や配偶者に万が一のことが起こった場合の対策として、団体信用生命保険があります。
団体信用生命保険に加入しておくことで、住宅ローンの契約者が死亡した場合などに、その時点で残っている住宅ローン残高を0円にすることが可能です。
正確には、住宅ローンの契約者が死亡した場合などに、生命保険会社が住宅ローン残高に相当する保険金を銀行へ支払い、それが住宅ローンの返済に充てられます。
なお、団体信用生命保険は、一般的に住宅ローンの借り入れ時や借り換え時にのみ加入できる保険です。
また、健康状態によっては加入できない場合もあるため注意しましょう。
住宅専門ファイナンシャルプランナー(FP)なら必要保障額の算出もサポート
住宅ローンの契約時に団体信用生命保険に加入した場合には、生命保険の必要保障額が変わってきます。
これは、団体信用生命保険によって後の住居費が保障されるためで、団体信用生命保険の加入後は、加入前と比べて必要保障額が低くなります。
このため、マイホーム購入時は、無駄な支出を抑える目的で、生命保険の見直しも併せて行っておきましょう。
この点において、住宅専門ファイナンシャルプランナー(FP)であれば、必要保障額の算出も同時にサポートしてもらえます。
まとめ
ライフプランは、1年ごとの収入と支出、貯蓄残高を表にまとめたもので、収入と支出の差額から住宅予算を算出します。収入と支出の差額が赤字にならず、かつ老後に向けた余裕資金を確保できる水準で住宅予算を設定し、マイホーム購入計画を立ててください。
住宅ローンの支払いは長期間に及ぶため、その間に収入と支出が変動することが予想されますが、その間も赤字家計にならないような住宅予算を設定することが大切です。
また、万が一の場合に備えて団体信用生命保険の加入も検討し、加入する際には同時に生命保険の必要保障額の見直しも行うようにしましょう。
住宅専門ファイナンシャルプランナー(FP)なら、マイホーム購入のサポートだけでなく、必要保障額の算出もサポートしてもらえます。
ライフプランはハウスメーカーや不動産会社を「訪れる前」に作成を
ライフプランはいつ作るべきなのか?・・・このような質問をお客様からよくいただきます。
こうした質問に対し私がお答えするのは迷いなくハウスメーカーや不動産会社を「訪れる前」とお答えします。
なぜなら、一般的なマイホーム購入の流れの場合、将来のお金の流れも踏まえたライフプランの作成作業はハウスメーカーや不動産会社は行わないため、自分たちにとって無理のない住宅予算がわからずに購入を進めていくことになるからです。
そのため、本来は購入するマイホームを決める前(一番最初)が正しい判断といえます。
前回もお伝えしましたが、マイホーム購入は決してゴールではありません。
物件を取得し、住宅ローンの返済が始まってからが本当のスタートです。
⾧期におけるライフプランを購入前にしっかりと描けているかどうか、それがマイホーム購入の成功の重要なポイントです。
株式会社Erwin 代表取締役
マイホーム購入の相談窓口 代表、ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、住宅FPエキスパート。不動産や住宅予算診断、住宅ローンの専門家として、第三者的な立ち位置からのお金の専門家として、その後の人生を考えた上でのアドバイスを行っている。不動産に関わる知識や税務などのライティングに携わる。